沖縄市登川にある伝統的なキリスト教会                                            Shinko Baptist Church in Okinawa

バプテストの由来と歴史

 キリスト教会には、さまざまな名称を持つ教会があります。たとえば・・・カトリック教会・聖公会・ルーテル教会・長老教会・アッセンブリー教会・ペンテコステ教会等々、教会の歴史は約2000年間にも及ぶため、良い意味でも悪い意味でもさまざまな立場の教会が派生してきました。それぞれの名前には意味があり歴史があり特徴があります。
 私たちの教会はバプテストの立場です。これは伝統的な正統派の流れにあるキリスト教会です。それは名前の由来と歴史を見るときに明らかとなります。

1.バプテストの意味

 バプテスト(Baptist)という言葉は「バプテスマを施す者」という意味であるバプテスマのヨハネ(新約聖書の人物【マタイ3:1、マルコ1:4】) に由来しています。
 彼はバプテスマ(浸す・沈める・同一を意味する)と呼ばれる儀式を行なっていたので、原語で「バプテストのヨハネ(洗礼者ヨハネ)」と言われていました。(ギリシャ語「Ἰωάννης  ὁ  βαπτιστὴς」英語「John the Baptist」)

2.バプテストの歴史

A.バプテスト派の由来

 遡ること16世紀頃、ドイツ、オランダ、スイスなどでは、カトリック教会や、一部のプロテスタントから「アナバプテスト」と呼ばれた人々がいました。 アナバプテストとは「再浸礼を施す人」という意味です。

 カトリック教会や一部のプロテスト教会からアナバプテストと呼ばれる教会に加わろうとした場合、多くの人は幼児バプテスマ(※幼児洗礼・滴礼は聖書的バプテスマに基づかない)を受けていたために、正しい方法で聖書的バプテスマを受けることを勧めていました。 そこで、カトリックの人々から見れば、幼児バプテスマを含めると2度目となるため「アナ(再)バプテスト(バプテスマを授ける人々)」と軽蔑をこめて呼ばれたのでした。

 当のアナバプテストと呼ばれた人々は、自分たちが2度バプテストを施しているとの意識はありませんでした。聖書的な正しい方法でのバプテスマを1度だけ施している確信に立っていたからです。 このように聖書の教えに忠実であろうとした人々が「バプテスト派」と呼ばれるようになったのです。

B.バプテスト教会の始まり

 17世紀、イギリスの清教徒運動の結果として誕生した教会が、最初にバプテストの名称を使いました。 1611年、イギリスのロンドンで、トマス・ヘルワイス(1550~1611)を中心とする人々が組織した教会です。今日、バプテストの名前を使われたのが明らかとなっている中では一番古いと言われています。

C.バプテスト教会の広がり

 今日のバプテストの多くは、イギリスからアメリカに伝わり、成長発展したバプテスト教会の世界宣教によって生じたと考えられています(「世界宣教の父」と呼ばれ、当時は未開の地であったアジアへ命がけの宣教に出て行ったウィリアム・ケアリーもバプテスト教会の人物でした)。
 特にアメリカにおいては、イギリスから移民した多くの人がバプテスト派のクリスチャンでしたので、今日においても多くのバプテスト教会が誕生しています。

 私たちの教会は、アメリカのバプテスト国際宣教団(Baptist International Missions, Inc.)の宣教師によって2001年に開拓されました。


3.バプテストの特徴

1.聖書の権威  Biblical Authority

 聖書は権威ある神のことばです。聖書は人々を救いに導くものです。地方教会の信仰と行動のための基準でもあります。バプテスト教会はすべての教えと生活の行動のために聖書に権威を置き土台にしています。(Ⅱテモテ3:16)

2.地方教会の自治   Autonomy of Local Church

 バプテスト教会の行政は会衆制です。キリスト者一人一人は、神様の前に責任を持ち歩むことが相応しいです。行政の権威は会衆の全体にあります。ですから、地方教会は外部からコントロールされません。教派の本部から地方教会を左右するということがありません。教会は神様の御言葉の上に聖霊の導きによって全ての問題を解決しなければなりません。地方教会は教会役員を選び、宣教師たちを遣わし、会員に対する責任と働きを持っています。(使徒6:1−7、マタイ18:15−17)

3.全信徒の祭司職   Priesthood of All Believers

 Ⅰペテロ2:1ー10は現代のキリスト者の祭司としての働きを述べています。
 キリスト者は誰でも他の人の助けなしに、神を礼拝できるということです。キリストを信じて救われたキリスト者は、個人で神に罪を告白し、イエス・キリストの御名によって祈ることができます。神を賛美すること、イエス・キリストの救いを伝えること、祈りによってとりなすことが出来ます。

4.二つの礼典(バプテスマと主の晩餐)   Two Ordinance

バプテスト教会の礼典は二つです。それはバプテスマ式と主の晩餐式です。

①バプテスマはキリストが命じておられるので、キリスト者は証しとしてキリストに対して従順を表わして受けます。聖書の教えている順序は人は信じてからバプテスマを受けるのです(使徒8:12、35−39、9:17−18)。ですからバプテスト教会では幼児洗礼を行ないません。人は救われるためにバプテスマを受けるのでなく、救われてからバプテスマを受けるからです。またその方法はギリシャ語の「バプティゾー」という言葉の通り、「浸す」との意味で理解します。バプテスマの意味はローマ6:3−4に書かれています。それで、滴礼(指先に水をつけて、人の額の上におくこと)をしません。水の中に全身を浸します。

②主の晩餐もキリストが命じられたもので、キリストの十字架における贖いを記念として覚えるために行います。イエス御自身は「わたしを覚えてこれを行ないなさい」(ルカ22:19)と言われました。パンとぶどうの実で作った飲み物は十字架上のキリストの御体と血を表す象徴です。教会は「このパンを食べ、この杯を飲むたびに、主が来られるまで、主の死を告げ知らせる」ために定期的に執り行います(Ⅰコリント11:25~26)。

5.個人的精神の自由   Individual Saul Liberty

 これは人が不法を行うとか、わがままに歩むこととかを認める自由ではありません。「人に従うより、神に従うべきです」使徒5:29という、ペテロの言葉のように、個人的に神に従うことを認めるのです。聖書を読むこと、神を礼拝すること、神に従うことは、決して人に強制されてするものではありません。人は個人的に恵みを受け、霊的な賜物を受け、神に仕えるのです。人は個人の意志によって選択します。また個人的に報いを受けます。

6.救われた者が教会員となる   Saved Church Membership

 地方教会の教会員は公にキリストを救い主として告白し、聖書の教えに従う意志を表わし、教会の教理と規則とに同意する人々です。決してキリスト者でない人々が教会員になることは出来ません。使徒2:41のように、人々は「ことばを受け入れた」、すなわちイエス・キリストを信じ、その後バプテスマを受け、「弟子に加えられた」のです。この順序に従った人々が教会員となりました。

7.二つの職務(牧師と執事)   Two Officers

 バプテスト教会は教会運営の働きをするために牧師と執事がいます(Ⅰテモテ3:1−7、8−13)牧師の働きは説教、仕える、祈り、訓練を与えることです。執事は牧師に仕えて、補助をすることです。聖書には牧師の職務のために、牧師、監督、長老の三つの言葉が使われています。この三つとも同じ職務のために用いられています。(Ⅰペテロ5:1−4、テトス1:5−7、使徒20:28)。又、牧師も執事も教会の会員によって承認され選ばれます。

8.国家(政治)と教会の分離   Separation of Church and States

 この原則はマタイ22:17−22に教えられています。国家は教会を保護して、キリスト者は政治に従います。しかし、結合しているのではありません。聖書によると神は三つの組織を創立されました。家庭、教会、国家です。この一つ一つはそれぞれの範囲に中にあって使命を持っています。
 キリスト者は政治に対して責任を果たします。税金を納め、従い、敬い、そして祈ります。これに対して政治は、教会の信仰、良心的自由を保護する責任を持っています。政治はどんな宗教に対しても特別扱い、または制限を加えてはなりません。ただ、道徳、あるいは私財が脅かされている場合にのみ、これは許されるのです。

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